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2004.06.14

『ず・ぼん 9』感想

 先週購入した雑誌『ず・ぼん 図書館とメディアの本 9 図書館の委託』掲載の栗原均氏インタビューについて、ようやく読み終わりました。しかし筆者はコミックやライトノベルも含めて本を読むのがとてつもなく遅いので他の記事はほとんど目を通せておりません。
 インタビュー記事の感想ですが、とにかく図書館近代史上の人物がきらびやかに登場するので、それだけでかなりお腹いっぱいになりました。
 そして、最も知りたかった「図書館事業基本法要綱案」廃案の経緯。実は元の法案が具体的にどんな内容を謳っていたかよく知らないのです。図書館史の授業で聞いたような気もしますが、何分不真面目だった上十数年も昔のことなので(言い訳)。なので、どうして記事にあるように、強硬な反対が起きたのかを理解できていません。ただ言えるのは、栗原氏の証言通り、分野別に縦割り組織が作られていた図書館界で横の連携を取ることを一つの目的としてこの法案が作られたとしたら、主に文部省(当時)の学術情報システムの下に大学図書館を束ねるという大義(あるいはエゴ)のために国立大学図書館協議会が身を引いたことが大きな原因となって法案がつぶれたのは何とも惜しいことをしたということのみです。インタビュアーの皆さんの言葉と照らし合わせると、皆、特に公共図書館界の方がいかに自分の属する業界こそ最高だと思いこみ、自分の業界のことしか視野になかったかがよくわかります。それは他の分野の図書館界も含めて、今も変わりないのかもしれません。
 もう一つ気になったのは、氏が関西の出身であるためか、関西図書館界を褒め称える発言が随所に見られたことです。証言を読む限り関西、特に大阪府の公共図書館は歴史も長く事業内容も充実していたようなのですが、個人的に関西の図書館の歴史について学んだ記憶が薄く、公共図書館史上のエポックメーキングとしては東京都日野市立図書館、千葉県浦安市立図書館といった関東の図書館ばかりが印象に残っているのが不思議でなりませんでした。関西の図書館がこれだけ充実していたとすれば、もっと先人の歴史に学ぶことが必要であると考えさせられました。
 今回のような、なかなか伺う機会のなかった時代の生き証人の証言は大歓迎です。『ず・ぼん』は主に公共図書館の動向をテーマとした雑誌であり、自分には縁がない物と考えていましたが、正直、あなどれないなと思いました。

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