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2004.10.31

イラクの事件に想う

 イラクでイスラム過激派組織に拉致され、「48時間以内の自衛隊撤退決定がなければ処刑」を通告されていた日本人青年が、残念ながら変わり果てた姿で発見されてしまいました。
 亡くなった彼は、現在のかの国がどんなに生命に危険を及ぼす場所かを恐らく十二分に理解しつつそれでも現地に入ってしまったわけで、今回のことは必然の結末と言えます。だから彼の家族の悲しみに痛みを覚えても、彼自身に同情することはしません。
 にもかかわらず、この事件に関して心に1%ほどの澱が残っています。「それでもなぜ彼はあの場所に行ってしまったのか?」と。先進国の、とりわけ日本という宗教性の薄い国に育った人間の理屈が全く通用しない条件下において、自分という存在がどこまで通用するのかを見届けたかったのでしょうか。生命を賭してまで。そして、その先に破滅が待っているかもしれないことを理解しながら。人間というものの不可解さに嘆息するばかりで、「なぜ?」の答えは出せないままです。
 ただ一つ理解できるのは、そうした存在を握りつぶしたのは一方的な暴力だということです。「崇高な」目的のもとに行使される暴力の前では、1人の人間の魂も、ましてや彼の死を嘆くであろう肉親の存在など造作もなかったのでしょう。同じような事件がこれ以上繰り返されてはならないと思います。しかし自分のその言葉にむなしさを覚えるのも事実です。

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今回のイラク邦人殺害事件には、いろいろな意味で残念な結果になってしまいました。そして、この事件を“口実”にする輩がちらほら見受けられます。MLにも流れています。... [続きを読む]

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