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2006.06.09

宙組初観劇記(6/3)

 今週は仕事が立て込んでいて、更新が止まってしまっておりました。8割方書くだけ書いて更新できていなかった先週土曜日の観劇話です。

 土曜日は早朝6時には家を出て友人たちと待ち合わせ、帝劇で『ダンス・オブ・ヴァンパイア』のチケット抽選に参加することになっておりました。なのに金曜日、神経のすり減る会議を仕切ってふぬけのようになった後、夕方は飲み会に参加。夜遅く帰宅してちょっと一眠り、のつもりでベッドにもぐりこんだのですが…。
 次に目覚めたのは何と6:50(-_-;)。どうがんばっても抽選開始の8時には到着できない時間。ショックで半日ふて寝しようかと思いましたが、連れ合いの「行っておいでよ」の一言で思い直し、急いで支度して電車に乗り込みました。
 抽選会を終えた友人たちと落ち合ったところ、2名中1名が150番台の購入順位を確保とのこと。最初3人が狙っていた前楽・千秋楽に手が届かないのは必須なれど、相談の結果、条件の良い違う日のチケ確保を彼女にお願いすることに。そして幸運にも良い席を入手することができました。面目なくもありがたいことです。

 友人1名はここで別行動に。もう1名の友人と日本橋三越の『カフェウィーン』などでしばらく時間を潰した後、宝塚宙組・東京宝塚劇場公演『NEVER SAY GOODBYE』を観てきました。

 宝塚は生では初観劇でしたが、とにかく群舞のレベルの高さと華麗さに驚愕。『エリザベート』の演出もされた小池さんの演出で、華やかなハリウッドから1930年代のスペイン内戦に飛び込んだ青年カメラマンと女性作家の運命というテーマが、華麗に骨太に描かれていました。男役の方も皆美しいです。宝塚では男役が主役であることを十二分に納得させてくれました。主演でこの公演で卒業される和央さんの堂々ぶりはもちろんですが、特に二番手の、スペインの情熱的な闘牛士を演じた大和悠河さん。凛々しくて華もあるのだけど、娘役でも違和感なく通用しそうな美しさです。歌はまだまだらしい、という評判も耳にしましたが、ほとんど気になりませんでした。
 以下はネタバレになります。「続きを読む」オプションは付いてませんので、10行ほど改行してから書かせていただきます。宝塚、特に宙組ファンな方はお読みにならない方が良いかも知れません。









 異例の娘役トップ期間だったという花總まりさんは流石の貫禄で、大国の視点から次第に社会に目覚めていく女性作家キャサリンを演じていましたが、事前に「歌が弱い」と聞いていたのは実際その通りだったとわかりました(^^;)。それでも、気品があって儚げだけど実は強靱さを秘めたこの方の雰囲気というのは、そう簡単に出せるものではないと思います。
 和央さんは一幕目の途中までは傍観者の立場で内戦に参加するという役どころもあってか、やや影が薄めでしたが、一幕目の後半で救護隊に加わり、ハリウッドでの恋人を捨てるあたりから徐々に光を帯び、故郷を持たない根無し草のユダヤ人で虚飾の世界に身を置いていた主人公ジョルジュが、共鳴し合った人々と共に戦うことにより自分の居場所を見出していく姿を生き生きと演じられていました。
 一点気になったのはせりふで時々滑舌が良くなく聞き取りづらい所があったこと。友人によれば「去年末の転落事故の前はこんなことはなかった」そうですが、もし何らかの影響が出ているとすればご本人にとってこれほど辛いことはないだろうと思います。今後も芸能活動を続けられるというお話なので、何とか克服されることを願っております。
 先にも記した大和悠河さんは、幕開けすぐのハリウッドの華々しい登場シーンに目を奪われてしまいました。歌唱力が気にならなかったのは、多分声質が私の耳に合っていたのだと思います。劇場内の「キャトルレーヴ」でブロマイドをチェックしたところ、舞台化粧ではない素顔も綺麗でした。

 宝塚を見慣れていない人間として、物語の展開であれれ?と思ったのは、キャサリンにフィルムを託してアメリカに帰した後のジョルジュが、数場面の戦闘シーン(群舞)を経ただけでいとも簡単に戦死してしまった点です。もちろん、ダンスによって主人公たちの戦況がかなり苦しくぎりぎりであったというのは理解できたのですが、宝塚が戦闘シーンに弱いというのはこういうことなのかも?と実感した瞬間でした。遼河はるひさん(背が高い!彫りが深い!)の演じた敵役も、ねちねちとキャサリンをいじめていた割には主人公チームを追いつめた途端にあっさり殺されてしまいましたし。
 もう一つ、これは観劇後友人も同じことを考えていたと知り膝を打ってしまいましたが、一幕目と二幕目の冒頭および二幕目のラストに花總さんが二役を務める「キャサリンの孫」が出てくるものの、キャサリンが子供を産んだという事実は劇中どこにも出てこなかったりします(^^;)。あれはアメリカに帰ってから再婚して(キャサリンは離婚歴あり)子孫が産まれたのか、それともあわただしい戦闘シーンの合間にお腹に宿ったジョルジュの子孫なのか?としばらく悩みましたが、後から聞いたところによると劇の冒頭で孫が「祖父と祖母の思い出を探しに来た」とか言ってたらしいので、まあ、きっとそういうことなのでしょう。

 突っ込みばかり入れてますが、全体を通して、貧しい民衆たちのシーンはかなり印象に残りました。怒りに燃えて銃を取る者たちが咆哮するダンスの力強さは『エリザベート』(宝塚以外)の“HASS!”や『レ・ミゼラブル』の砦のシーンを連想させるものがありました。
 また、やるせないラストの後に華やかなショーで締めてくれるのが宝塚の良い所です。新人さんのお披露目でもあるラインダンスが可愛かったです。凛々しい顔立ちの男役候補っぽい子も、小柄な娘役候補っぽい子も、皆ミニの衣装で美脚を見せて元気に踊ってくれました。メインの3人は背中に羽根を背負ったきらびやかな衣装で大階段を降りてきてご挨拶してくれます。ショービジネスとはこうでなくては!と感じた瞬間でした(何を言ってるのか自分でも良くわかっていません)。

 おまけ。この日は偶々某カード会社の貸切日で(友人も人づてでチケットを入手したので知らなかった)、抽選会もありましたが、やはり図書カードすら当たりませんでした。そしてショーの終了後に主演の和央さん単独のご挨拶というのがあったのですが、当然のようにきちんとしたご挨拶。そうか、やはり東宝ミュージカルの誰かさんのご挨拶は特殊だったのか、あと、一路さんのご挨拶が真面目なのも、恐らく宝塚時代からこなされているから道理、と心から納得いたしました。

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