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2006.12.11

バイオセラピー学科

 土曜日はとあるセミナーを聴講するために、早朝から経堂の東京農大まで出向きました。
 セミナーの内容は、農大に今年から新しくできた標記の学科の教育・研究内容に関するもの。実のところ、自分の今の業務とは直結しないテーマであったため、あまり期待していなかったのですが、これが意外に面白い内容でした。

 今回セミナーのテーマとなった新設学科で教育、研究されるのは、人間と生物(動植物)が共生していくための学問だそうです。研究テーマには例えば、野生動植物の保護、都市生活や教育、福祉の場において効果的な緑化計画、植物・動物介在療法など、現代社会と密着した内容が挙げられています。恐らくは研究室毎に作成したものを寄せ集めたと思われるプレゼンテーションは、様式が綺麗には揃っていなかったりもするのですが、いずれも研究室のこだわり、意気込みが伝わってくるものでした。
 どこの大学でも、受験生の減少に伴い学生の獲得競争は激しくなっており、今回の学科新設もそうした状況に対する一策だとは思います。上記の研究テーマは農学の中では比較的新しい内容であり、従って主流ではない(むしろ隙間的な内容)のだけれど、今後社会の中で確実に必要とされていくであろうテーマばかりです。

 一つ心配なのは、こういう分野ってなかなか形になった研究成果が出にくいのですよね。特に「癒し効果」とか「ストレス解消効果」というのはなかなか数値では表現しづらいですし。
 大学の役割と言うのは、人材を単に育成するだけでなく、そうした人材にいかに学際的な知識をもたらすかということだと常々考えています。とかく農学という分野は「実学」であるだけに、数学や物理学、哲学などと比べて「学術」じゃなくて「技術」だとか貶められがちなのですが、実社会と密接に関わることで多面的に展開できるという利点も大いに有していると思います。生意気な言い方ですが、今後まずは学生の就職面で良い成果を挙げ、社会に人脈網を広げることで、より戦略的に研究を展開して行かれることを願っております。

 ちなみに、この学科の第1期生のうち、女子は何と7割を占めるそうで……。何となく図書館情報学系の学科を彷彿とさせるものがあります。もっとも、図書館情報学系が、現代社会において隙間的であっても良いから本当に必要とされているのかどうか、昨今の情勢を見るにかなり疑問ではありますけれど。

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