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2008.09.08

大阪の図書館等廃止問題を分からないなりに考えてみる

 物事を不用意に勉強もせずたくさん語るのは好きではないし、また、現在は自分の職場の図書館があり方を問われるとても危機的な状況に立たされていて、そっちを先に何とかしないといけません。ついでに、自分の所属部署内の違うグループが運営している展示施設が来年の予算で0査定を喰らっているという重大な問題も目の前にあります。
 というわけで、正直自分が暮らしてもいない自治体の経済状況や文書を根掘り葉掘りする程の余裕はありません。大体ただでさえ金勘定が大嫌いで、仕事だから仕方なく考えてるのに、人の所の金勘定まで気にしてたまるか、っていう感じです。
 だから、大阪府の財政赤字に伴う図書館等の廃止問題は自分のブログではネタにしないできましたが、少しだけ、率直に思う所だけ述べますと、ものすごーく、単純ではない、根が深い問題だと考えています。行政を執り行う上で、ある種の集団の利権を必ず優先させないといけない等、地域独自の様々な問題が絡み合っていたりして。

 そういう複雑な背景がありそうだからこそ感情論で語るべきではありませんが、橋下さんのやり方はいつもビーンボールで感情を挑発してきます。しかもそのボール、技術的に研ぎ澄まされたものでは決してありません。だから、彼の行動を報道で知ると、ヒール役に喝采を送る人と、神経を逆なでされてカチンと来る人とに分かれるのでしょう。
 そうした意味で、若くして大役を引き受けられた橋下さんの大変さは分かるんですが、知事就任直後にマスメディアを敵に回してしまったのはあまりよろしくなかったと思います。それに、マスメディアで活動していた方にしては(否、活動していたから?)、言葉の使い方が雑に過ぎるように見受けられます。ブレーンの方がいらっしゃるかは分かりませんが(いないとしたら知事はかなり重責だと思う)、もっと上手な言い方はないの?と、ついケチを付けたくなります。
 とは言え、仮に、大阪府を運営する大阪府庁という組織が通常の状態であれば、わざわざ叩かれに行くようなやり方をしなくても、もっと正攻法なやり方で何とかなりそうです。しかし、度々ビーンボールを投げざるを得ないという点が、問題の根深さを如実に示していると思います。

 で、前置きの方が長くなりましたが、本題です。
 自分は図書館畑の人間なもので、府立国際児童文学館の今後とか、大阪府労働情報総合プラザ廃止に伴う大阪社会運動資料センターの存続問題には過敏に反応してしまいます。後者プラザのように経営努力の効果を数字としてきちんと提示できる施設も含めて、文化事業を切り捨てざるを得ない状況(「経営状況」ではなくもっと大きいくくりでの「状況」)は、赤字解決手段としてはやむを得ないとしても、社会像として健全な状況とは言い難いです。文化事業のように、無くては日常生活を送れないような社会資本でもなく、目に見える利益を生み出しもせず、経費を節減することでしか費用対効果を証明できないものの価値を数値として証明する、経済学的に確立された手法ってないものでしょうか?はてブのコメントで私を「勉強不足」って言った人でも良いので教えて下さい。

 国際児童文学館の場合、府立中央図書館に機能を移す、という府の方針があります。では、府立中央図書館側では現実にどの程度の機能を引き受けられるのか?「おはなし会や読書相談」を引き受けるのはともかく、現状の府立中央図書館の予算枠において、蔵書を引き受け適切に管理する経費は確保できるのか?という疑問が生じます。それらが継続保障されるようであれば、機能移管に乗ってしまうのも一つの方法ですし、逆に府立図書館側の事情で機能移管が難しいようであれば、いっそ大阪社会運動資料センターのように、府の委託金と縁を切って再出発を図ってしまうという方法もあると思います。
 事業経費も削減できて、同時に今のサービスを保てるような虫の良い手法など存在しないのですから、何らかの犠牲は必要なのでしょう。経費の削減が避けられず、サービスを縮小してでも継続していくことによる需要があるのならば、そういう方向で考えていく必要性もまたありそうです。実際に各施設を運営管理している立場の方には苦しい選択になると思いますが、補助金の査定と同様、全く0になるよりはましではないでしょうか。

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