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2004.07.30

経済学的視点から見た図書館

 OCLCのサイト(http://www.oclc.org/index/compare/
に、米国を中心とする世界の図書館を経済的な視点から分析した報告書が掲載されていたとの情報を得ましたので、早速読んでみることにしました。
 元ネタはOCLCニュースレター No.264に掲載されていたようです。

This report, Libraries: How they stack up, provides a snapshot of the economic impact of libraries. The report contains some interesting comparisons of library economics and activities to other sectors, professions and destinations in the worldwide economy.

 図書館の底力をひたすら金額と物量で示すという方法が面白いです。でも時々「なぜこの説明にこの数値!?」のようなこじつけくささがあって笑えます。
 偉い方に自分の業務の重要性を説明するための説得力ある資料とはこうやって作るのだ、という見本のように感じられました。

 以下、原文PDFファイルの見出しと概略説明のみへっぽこ訳をつけてみました。

○経済機関としての図書館
・米国における消費額:図書館での消費額は約140億ドル。アスレチックシューズの消費額(13.6億ドル)に近く、セルビデオ(12.3億ドル)よりやや多い。雑誌の広告収入(16.2億ドル)より少ない。
・全世界の図書館経費見積もりは年間31ドル(30以上の情報源からの収集情報)
・米国図書館の経費見積もりは年間14ドル(世界の図書館経費の約半額)

○図書館サービスの質
・費用対効果分析により図書館サービスの質を判定。事例に示した公共図書館では1ドルの地方税に対し1.30~10.00ドルもの費用対効果を発揮している。

○物資大量輸送エキスパートとしての図書館
・米国の図書館ではなんと年19億4千760万冊もの資料がやりとりされている。
(公共図書館および学術図書館の直接貸出数および相互貸出数の合計)
・米国の公共図書館に登録している利用者の数はAmazon登録者のほぼ5倍。
・米国の図書館で1日にやりとりされる資料冊数はAmazonのそれの約4倍。
・米国の図書館でやりとりされる資料冊数と大手運送会社FedEx(フェデックス)で1日に輸送される荷物点数はほぼ同等。

○価値ある目的としての図書館
・世界の6人に1人は図書館利用者である。
・米国のサッカー、バスケ、野球、ホッケーのプロリーグ・大学リーグの観戦者の合計人数の5倍もの人が米国の公共図書館を訪れる。

○グローバル情報サプライヤーとしての図書館
・全世界の図書館で合計160億冊、全地球人口の1人につき2.5冊の資料を保有。
・1冊あたりの平均価格は45ドル。世界の図書館の資産価値は、ほとんど1兆ドルの四分の三に接近する。
・2002年には、図書館が新しい電子ブックの方式を開始し、260万回を越えるeBooksへのアクセスが達成された。

○活気に満ちかなり大きい専門職の本拠地としての図書館
・全世界で69万人の図書館員が働いている。
・全米で図書館員は20万3千人。これは、薬剤師と建築家の数にざっと相当する。米国の図書館員は年間4億2200万時間を越える時間のサービスを行っている。
(図書館員の数×40時間(週の労働時間)×52週)

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