米国サリナス市公共図書館の閉鎖について
アサヒコムの記事(1月17日付け朝日本紙にも掲載)によれば、米国カリフォルニア州中部サリナス市(作家スタインベックの故郷、らしい)にある「スタインベック図書館」など3館の公共図書館全てが閉館されることになったそうです。市の人口は約15万人で、1日平均約1,900人の利用があるとのことですが、
「州からの補助金カットや、地方税引き上げ案の否決などのため新年度予算で920万ドルの削減が必要になったと市は説明。コスト減らしの一環として図書館を閉じる」(記事本文より引用)
というように市の財政難が閉鎖の理由のようです。
筆者は米国の図書館事情についてよく知りませんし、スタインベックは読んだことがありません。ましてやサリナス市という名前も初めて知りました。ただ、サリナス市公共図書館のWebサイトを見る限りは「図書館友の会」(物的人的に図書館を支援する団体)もきちんと活動しており、また前述のようにそれなりに利用者数もあり、普通に町の文化拠点としての活動をしてきたことが見受けられます。米国という日本よりは遙かに図書館が大事にされている(と少なくとも筆者は思ってきた)国において、そうしたごく普通の公共図書館が閉館に追い込まれるほどに不況は深刻になっているのかと目を見開かされました。完全な閉鎖ではなく、市の図書館運営部長も「書庫はそのまま保存して、財政が回復すれば再開したい」(同記事より)という意向を示しているのがせめてもの救いでしょう。
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