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2005.03.07

図書館に対する評価について

 最近図書館に対して自分でああしたい、こうしたい、というテンションが低くなりがちで、これはあまり自分的に良くないな、と思いつつ、でもいつまでも今の館にいられるわけではないし、と脳内でひとりごちてます。
 しかしそんな中でも、DORAの図書館日報さんの記事「司書の必要性が問われている」は一応公の禄を食んでいる者として結構身につまされました。

「じゃ、司書でなければ絶対にできないって仕事は何?その仕事が司書でなければできないって説明できますか?」
「起案一つ満足に書けないくせして、偉くなりたがるんだから始末に悪いですよ。」

自分は別に偉くなりたいわけではないですが:-)、大変耳の痛い話です。
 役所の他の部署から図書館を見た評価が必ず正しいかどうかは別として、相手にそう言わせないだけの働きをして、かつ相手に「図書館ではこういうことをやってるぞ!」とこれでもかのアピールをするのが大事なのでしょうね。もちろんこのアピールが空振りになってしまったらアウトですけれど、やってみる価値はあるだろうと思います。

 自分の館に置き換えて考えると、図書館を利用するのはほとんど組織の内部の方であり、そうした方々の中に図書館の仕事を評価してくれてるところもないわけではないけれど、かなりきついご意見をいただくこともあります。最近では例えば「洋書や洋雑誌の買い付けを代理店(書店)を通さず海外出版社と直接やってくれ。洋雑誌の購入を打ち切るぐらいならそのくらいの努力はしてみたらどうか」というのがありました。確かに洋雑誌の契約金には書店さんの手数料が上乗せされているのは事実ですが、書店さんがやっている(と思われる)のと同じことを一通りやれと言われると相当に難しいものがあります。職員が海外と直接交渉した場合に想定される残業手当とかを全部積算した上で、代理店手数料(と想定される金額)と比較すれば良いのかもしれませんが・・・計算する前から「代理店にお金を払った方が安い」というのはほとんど自明です。
 ・・・脱線しましたが、つまり、図書館側で「当たり前」と思っていることが相手―組織の上局あるいは館の利用者―にとって全然当たり前ではないことがある、と言いたかったのでした。だからこそ、図書館で「何のために(誰のために)何をやっているか/今後何をやるか」について、相手がうるさすぎると感じるぐらい主張していくことが必要なのだと思います。できればうるさくても相手の心に少しでも届くように日本語の使い方を、そして上局に対しては書類の書き方を上手に選びながら。

 これは寡聞にして存じ上げないのですが、自治体とか独立行政法人、大学法人などの大きい組織に対して「経営評価」や「機関評価」が定期的に実施されているのと同じようなイメージで、図書館に対して定期的な「経営評価」が行われているところはどれくらいあるのでしょうか?
 そうした「経営評価」の委員会などの場において、図書館利用者の皆様に対して図書館員自身の口で自館の経営状況を説明し、客観的に(ここが重要)評価していただく機会というのが定期的にあった方が良いと考えます。そうした機会を設けることで、図書館の運営を改善するという目的の他に、図書館員の自覚とスキルアップが促されるのではないかと思うのですが、甘いですか?まあ、そもそもの「自分の職務責任を果たす気」が決定的に欠けている図書館員の場合は効果がないかもしれませんが(-_-;)。

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コメント

doraです。TBありがとうございます。
ちょっと重たい雑談でしたが、気になった言葉を上げてみました。
どうも相手の方の図書館では、司書が技術論に走ってしまい「起案なんかは司書の仕事ではない」みたいな所があるようでした。書かなかったのですが、「予算要求をするにも、自分で伝票がスイスイ切れて初めて予算の流れも分かるし、「伝票は自分の仕事じゃない」みたいに言っているから根拠のない予算要求になるんじゃないの?」と言われて返す言葉も無いなと思ったのでした。
以前某先生が「歌って踊れる司書」を提唱していました?が、役所の一般的な公務員以上に「行動力」が必要ということでしょうか。

こんにちは。

図書館の仕事はすぐ役に立つことばかりではないですから、短期的な評価だけだとつらい部分ありますねー。

Web、メイル(低コスト)を武器にして、単純だけれども(図書館の得意とする)地道なメンテナンスが必要な、きめ細やかな情報サービスを提供するとか、一つの手にならないでしょうかねー?

>doraさん
我が職場の場合は組織人員の都合もあり、起案でも伝票でも何でも自力で書類を作成しないとやっていけないというのが実情です。
そうした手続きは確かに大変面倒なので、それを「自分でやらなくていい」という立場には大変心惹かれるものがあります。
白状しますと、以前は自分も上役のチェックで真っ赤になって帰ってくる起案文書がイヤになって「こんなのは自分より事務手続きに長けた総務部門の人がやってくれればいいのに」と思っていたことがあります。
しかし今ではそういう風に考えてはいません。理由はdoraさんのお話しされた方と同様、役所という場でことを起こすための最も肝心な手続きを軽視するのはすなわち起こした「こと」を軽く見ることにつながってしまうと思うからです。
そんなわけで、未だに起案は直され、伝票に付けた仕様書にはダメを出される始末ですがどうにかこうにか自力でがんばっているのでした。

>つーさん
実は職場内専用のWebによる情報提供は既に行っています。また、うちの職場では幸い10年ほど前からemail利用が自然に行われてきているので、何か新サービスが開始されるとメールでお知らせするのが通例となっております。
ただ、本当は新サービスが出たときだけではなく、例えばデータベースや電子ジャーナルの利用法の解説など、定期的に行っていくのが本来あるべき姿なのではと考えています。メルマガでの広報とか、独自セミナーの開催とかで、恒常的に図書館サービスを宣伝して行ければ最高なのですが、実際は当館特有の事情から図書館業務以外の仕事に忙殺されることも多く、なかなかそうした宣伝活動を実現できないのが悲しいところです。

hinaです。

TBさせていただきました。この前山中湖でおこなわれたLib+Live2005は熱い会でしたよ。

公務員の方も多かったですが、皆様熱意にあふれていました。hinaはどちらかというと現実の厳しさ(当局の方)を指摘するほうで嫌われたかな。

図書館の評価が重要になると思うし、その評価の社会的認知がさらに必要なのではないのでしょうか。

Lib+Live2005の感想読ませていただきました。
なかなか充実した熱い会だったようですね。

各自治体で指定管理者やPFIの導入検討が行われることは、図書館およびその他の公的施設が評価を受ける絶好の機会だと思います。しかしその評価が適切かどうか?というのは大変不安なわけで。そうした意味で、そちらの会で提案された「評価指標の評価が必要」という意見に同感します。

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hinaです。山梨県パブリックコメントより少し記事が開いてしまいました。 この間 [続きを読む]

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