このサイトの利用について

検索



  • ウェブ全体から検索
    ココログ全体から検索
    hibiki.cocolog-nifty.com内検索
2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« 丸善京都河原町店の閉店と檸檬 | トップページ | ライブラリアンの新技術への取り組みについて »

2005.10.05

読売新聞『生かす図書館の力(9)』感想

 G.C.W.さんのところでも取り上げられていた読売の記事

  生かす図書館の力(9) [読者の声]月曜、祝日 なぜ休む?

の感想です。

 図書館の開館時間を延長してほしいといったニーズは自分も勤め人なのでよくわかります。でも、開いている時間が長いということはそれだけ図書館の運営に人件費とか光熱費とかの、税金で負担しているコストがかかるということで。人件費の代わりにハードウェアに予算を投入して24時間開館を実現したのが川上村の図書館なのでしょうけれど、では、全ての自治体で高額な自動貸出機を導入できるかと言うとそうではありません。普通の自治体では人件費や資料費の削減策が採られ、「コスト削減のために」指定管理者制度など民営化が検討されたりするわけで。

 公共図書館の現場にいない人間の目で見る限りではありますが、民営化により図書館行政に福音がもたらされる可能性のある、いわば「無図書館」あるいは「無司書」の自治体では制度導入を積極的に考えてほしいです。(そういう自治体だと根本的に費用回収が難しいのでは?という問題もありますが・・・。)
 しかし、実際のところ、図書館活動の元手となる予算が削減されるばかりでは、民営化制度を導入しても指定管理者らが十分に活動できないばかりか、コスト削減目的で無駄な時間や労力を費やしてしまう可能性もあります。結局のところ、制度を導入しようがしまいが図書館予算が同じ自治体内の他の施設のそれと比して極端に削られることは避けられるべきであり、それ故に民営化を安易にコスト削減に結びつけて考えるのは止めた方が良いと思います。

 いみじくもDORAさんのブログ記されていた言葉
「教育にお金をかけることができない政治家って最低ですね。」
の「教育」を「社会教育」も含んだものと拡大解釈すると、本当にその通りだと考えます。もちろん図書館だけが社会教育施設ではありませんが、率直なところ教育のための予算は他に優先して潤沢に確保して欲しいものです。
 独善的な事を申し上げれば、数十年後に訪れる筆者自身の老後を支えるのは、十分なお金と手間と愛情のかかった教育を受けて身や心が育まれた良く働く子供や若者であってもらいたいですし。:-p

« 丸善京都河原町店の閉店と檸檬 | トップページ | ライブラリアンの新技術への取り組みについて »

図書館」カテゴリの記事

コメント

この連載記事は最初の回からすごく気になっていて、ずっとスクラップを取って読んでいます。

確かに、民間が運営することによって、サービスがよくなるという側面はあるのかな。でもそこで言われる「サービス」っていうのは、住民の「欲しい」を満たすサービスってことかなあ、と。

図書館サービスは飛躍的に良くなったあるところでは、非常勤の嘱託職員さんたちが、図書館を良くしたい、という思いで頑張るのですが、賃金はずっと低いまま。
「一生の仕事にしたい」と願う人が、図書館の仕事から離れていくのではないか、と私はいつも心が痛いです。

今回の新聞記事は、「○○でもできる」ということが取り上げられているのがすごく気になっています。
一生の仕事と思って仕事に取り組んでいる者が、それに対してできることって、何でしょうね。

図書館でのサービス、それは大切だと思いますが、図書館の役割は、それだけではない。確かに図書館は長く開いていればいいと思いますが、24時間開けるというのがいいことなのかどうなのか。この物騒な世の中で、夜中に何か事件があったらその安全対策はどうするの?…うーんとても心配です。
そして図書館の重要な役割として、文化を継承していく役割もありますよね。

なんかよくまとまらないんですが、「○○でもできる、それだけではない」ってことを言いたかった。ってことなんでしょうか。

反応遅れてすみません。
>「一生の仕事にしたい」と願う人が、図書館の仕事から
>離れていくのではないか、と私はいつも心が痛いです。

同感です。非常勤や派遣の方のブログなどを読むと、意欲も能力も十分あるのに今の立場ではどうしようもないし、それだけで生活して行くにも辛いし、というのが伝わってきて心苦しいです。

今回の読売の記事、良い記事なのだけど何だか引っかかるなあ、と思っていたら、G.C.W.さんのところの記事(http://jurosodoh.cocolog-nifty.com/memorandum/2005/10/post_943e_5.html)を読んで膝を打ちました。記者さんの視点がやや高めなのですね。別に腹は立ちませんが同じ視点に立って反論できなさそうな雰囲気でもどかしいです。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 読売新聞『生かす図書館の力(9)』感想:

« 丸善京都河原町店の閉店と檸檬 | トップページ | ライブラリアンの新技術への取り組みについて »