図書館を使おう(ベタ?)
下の記事を読んでからずっと書こうと思っていて、でもあまりに内容がベタなのでためらっていましたが、やっぱり書いてしまいます。
[きょうの薬図]当館の資料、発送します(東大薬学図書館にっき)
資料の貸出や複写、あるいは参考調査に当たって、ご自身の通学・通勤先の図書館を経由せず直に問い合わせをかけてこられる方というのは、うちの館でも案外多いです。「図書館間協力」という制度も知られていないのでしょうし、また、図書館がそのような場であるという事自体が理解されていないのでしょう、恐らく。
利用者に対してそうした案内誘導を適切に行うことのできない図書館に偶々行き当たってしまう場合もありますし、簡単な調べ物だったらGoogleで間に合ってしまうことだってあるでしょう。それに、専門的な事柄に関する質問であれば、専門家に直接電話するという選択肢もあります。
でも、ちょっと立ち止まって考えて欲しいのです。今入力したGoogleのキーワードであなたの欲しい情報の全てをかき集められているのか?また、専門家の言葉だけであなたの求めを全て満たすことはできているのか?と。
情報を集める手段には多様な選択肢があって良いと考えます。調べ物をする方は、ぜひ手駒の一つとして、最寄りの図書館をキープしておいてほしいのです。調べるテーマによって使わないことがあっても全く構わないので、とにかく手駒として持っておくことが大事。手駒まで行かなくても、せめて頭の片隅に置いといてもらうだけでだいぶ違うと思います。
ついでに手駒の使い方=最寄りの図書館で提供されているサービスについてもチェックしておくと幸せになれるかもしれません。そうしたサービスに関する情報提供が十分かそうでないかによってもある程度その館の質が判断できますし。
・・・と、ひねりも何もないベタな訴えをしてしまいました。どうかたまにはお許し下さい。
昨日偶然に入門Ajaxが初心者にオススメできない理由(最速インターフェース研究会)の記事を見て、「図書館が便利」とあまりにも声高に主張しすぎることは、利用者の「こういう反応」に結びつきかねない、と漠然と考えましたが、あまりにも漠然としすぎた考えなので、とりあえずここでは保留にしておきます。考えがまとまったらまた書かせていただくかもしれません。
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コメント
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例によって省略形ハンドルにて失礼。
言及されてるブログが両方ともはてなだったので、MIZUKIさんもはてなの人力検索サービスはご存じかなと思うのですが、私はわりとここをよく利用しています。
で、時々吃驚するような質問にぶち当たります。
http://www.hatena.ne.jp/1133917485
http://www.hatena.ne.jp/1112490537
どちらも大学という教育機関に身を置きながら図書館の使い方を知らず、おそらくは司書に相談することも思いつかなかったと思われる人の質問です。
今はちょっと見付けられなかったのですが、過去にはどうやら卒論が目前に迫るまで図書館を利用したことがないんではないかと見受けられるようなとても単純な質問も見掛けたことがあります。
ここは、「ひねりも何もないベタな訴え」が主題としてものすごく必要なんじゃないでしょうか。
利用者に認知して貰うための具体的な方法にはなんらかのひねりは必要でしょうが、主題の単純さは訴える側の意識に強さを持たせると思いますよ。
投稿: Shelk | 2005.12.16 10:13
Shelk様、情報ありがとうございました。
今回教えていただいたはてなの質問の例に限らず、多分、ごく一般的な大学生の情報リテラシーはこんなものなんでしょうね。
(専門分野によりますが、院生だともう少しましだと信じたいです)
ちょっとした大学なら図書館で講習会をやっているのだから、そういう会の受講が必修になっていれば良いのに、と思います。
投稿: MIZUKI | 2005.12.17 10:11