今さら、読み聞かせの話
世間で「図書館」と言えばそのほとんどは公共図書館のことで、某SNSでもそっち関係の議論が沸騰しています。議論を読む分には面白いのですが(でも最近あまり長文だと頭に入れるのが辛い)、議論が進むごとに、自分がいかに公共図書館について何も知らないか、ということを思い知り愕然としております。市町村財政についても、その活動の実態についても。
例えば、先日の日本書籍出版協会のサイトに掲載された「お話会・読み聞かせ団体等による著作物の利用について」を読んで、
「うわー、これって確かに法律に忠実なんだけど、全部実践するには図書館やボランティア団体、さぞ大変だろうなあ」
「これじゃあ実質的に作品を使うな、って言ってるのに等しいよなあ」
と思ってました。
ところが、図書館屋さんのブログを読むと、必ずしもそういうわけではなさそうです。
実際に日本書籍出版協会のHPで内容を読んでみると、現在うっとこの図書館では既に実施していることばかり。「ええっ!」というような見解ではないようです。
(新 どんぶらこっこの毎日:「読み聞かせ」に細かい注文 著作権めぐり作家ら より引用)
…で、よくわかっていないのは、こうした対応が公共図書館界ではごく普通のことなのか、それともその館に所属する司書の意識によって格差があるのか?ということ。また、しかるべき著作権料の支払いが必要になる場合もあるのだと思いますが、そうした場合はどういう費目で支払っているのか?あるいは問い合わせてみて著作権料の支出が必要そうな場合はもうその本は使わないのか?とか。
#まあ、知ったからと言って、多分「ふーんなるほど」で終わってしまうのだとは思いますが>自分(^_^;)
できれば、お話会を定例行事としている図書館(ボランティア団体に委託している場合はその団体も)は、今回のガイドラインとそれへの対応方法について、自治体の枠を越えてでも他館と情報交換してはっきりさせておいた方がいいんだろうと思います。ただ困っておはなし会の内容を制限してしまうだけではやっぱりまずいでしょうから。
追記。絵本の著者側の考え方のひとつが、次のブログに掲載されています。これを読むと、そもそもの著作権法の存在意義ってつまりそういうことなのだとわかるかと思いますす。
マトリョーシカな日々:著作権のこと
余談ですが自分も学生の頃、お話会の学生ボランティアサークルというものに所属し、市の図書館のお話会の一部を担当するなどしていました。しかしこうした権利関係を処理した経験というのはなかったです。果たして今の学生さんはきちんと処理されているのでしょうか?
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» 「読み聞かせ」に細かい注文 著作権めぐり作家ら [新 どんぶらこっこの毎日]
手引き「お話会・読み聞かせ団体等による著作物の利用について
が出たということで、うっとこの図書館でも回覧されておりました。
実際に日本書籍出版協会のHPで内容を読んでみると、現在うっとこの図書館では既に実施していることばかり。「ええっ!」というような見解ではないようです。
しかし、こういうものが出てくるということは、著作権についての理解が思ったより浸透していないってことなのでしょうか?それとも?
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