登録利用者制度を使ってみました
思うところがあって、国立国会図書館(NDL)の登録利用者制度というものに申し込んでみました。きっかけは、当事者以外には世にもくだらないと思われるごく個人的な調査目的(要するにミーハー根性)で、発行が22年前という少し古めの雑誌の複写を取り寄せたいと思ったことです。在住県の県立図書館ではその雑誌(女性誌)は過去3年分しか保存されていないようで、ましてや地元館では、という状況でした。
申込みの方法は、上の制度説明ページから登録申請書(PDF)をダウンロードして印刷し、必要事項を記入し、氏名・住所・生年月日の明記された免許証等のコピーと、宛先記入済みの返信用封筒(切手は不要)を添えて担当係に送るのみです。説明にあるとおりちょうど一週間で登録利用者カードが届きました。
複写を申し込むには、NDL-OPACのページで利用者IDとパスワードを入力してから「一般資料の検索/申込み」等をクリックしてサービスに入り、所蔵等を検索して申込みフォームに進むだけ。雑索の採録対象にもなっていないような雑誌で、個人のウェブサイトで拾っただけの記事情報だったので不安はありましたが、とにかく申込み。利用目的は「調査・研究」。
というわけで、前週木曜日に申し込んだモノクロコピーの雑誌2pは、土日を挟んで翌週月曜日には自宅に届きました。郵送料は140円でした。結果的に拾った記事の巻号、ページ数等の情報が正確だったことも功を奏したのだとは思いますが、意外に早かったのが嬉しいです。ちなみに関西館の所蔵誌で、当方北関東在住です。
しかーし。後から調べたところ(先に調べとくのが本筋なんですが)、資料が所蔵さえされていれば東京都立図書館に依頼する方が多分安いらしいです。モノクロ1枚30円。今回の場合は雑誌のサイズがAB判(1pのタテサイズがA4タテと同じ、ヨコサイズがB5タテよりやや短め)なので、見開きコピーが不可としても、
30円×2枚+140円=170円
で済みます。ただし都立図書館の場合は、都内からの複写受付はEメールフォームで実施していますが都外からの受付は申込用紙への記入が必要であること、また、郵送複写受付は日比谷以外の2館(中央、多摩)であること、といくつかの注意点があります。
ちなみに今回国立国会図書館の場合はモノクロ1枚25.2円(B4まで)、このほかに梱包料(157.5円)と郵送料をプラスして、
25.2円×2枚+157.5円+140円=347.9円≒347円
かかりました。じゃあ、都立に頼めばいいじゃないか、という話になりますが、最大の問題は、今回依頼した雑誌は都立では欠号だったということです(^^;)。上で「所蔵さえされていれば」としたのはそういうことでして。
あと大衆誌や女性誌を永年保存している図書館と言えば大宅壮一文庫という聖地があるわけですが、ここはまずコピーがモノクロ1枚100円。また、雑誌10冊につき500円という手数料がかかります。あと、発送は郵送ではなく代引き宅配便の取り扱いになるそうです。料金的には、財団の運営であることを考慮すればまあ妥当だろうと思います。手数料も入館料と同じ額ですし。マスコミなどで、複数文献の複写をまとめて依頼する際には大変便利でお得な制度だと思います。今回の自分のような根性で依頼するにはちょっと敷居が高いかも知れません。
(いや、実は大宅文庫って世田谷区民は少しお得に利用できるらしくてね、筆者のごく近い親族が世田谷区民でしかも大宅文庫のご近所なんですけどね…。頼めるかっ、こんなコピー!)
《参考》
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