両面コピーできないコピー機
りぶろぐ: タダコピ = 0円コピー
この記事を読んで、以前の失敗を思い出しました。
何年か前、図書館にいた頃、とある外部からの来館者が資料をコピーしていきました。後から知ったのですが、それは両面コピーでした。うちの系列の図書館では、外部の利用者からはカウンターで複写料金をいただくことになっているのですが、その時、どういう訳か筆者は、
「外部の利用者が断りもなく両面コピーするわけはない」
と思いこんでおり、紙の表側分だけカウントしてしまい、料金もその分だけ請求しました。利用者も特に何もおっしゃいませんでした。
ところが数日後、筆者が不在の時にその利用者が再度来館し両面コピーを取られました。その時対応した他の職員はきちんとそれが両面コピーであることに気づき、料金を請求したのですが、
「前の職員は片面分しか請求しなかった」
とその方はおっしゃったそうです。実はその時我が館では、外部来館複写を受け付け始めたばかりでした。このため、「両面コピーはダメ」と明文化した文書等も無かったので、対応した職員は反論できず、やむを得ず片面分を無料にせざるを得なかったようです。
以来、筆者は「両面コピーは2枚分の料金をいただきます」との貼り紙をコピー機の前に掲示することにしました。同時に、外部来館者が謙虚であるとの思い込みも止めました。そもそも「外部来館者=うちの図書館を『使わせていただく』と思っている」という考え方が根っこにあったのが原因なわけで、図書館において司書は運営管理に参加する者であっても決して利用者の上に立つ者ではありません。ごく基本的なことですが、それに改めて気づかされた1件でした。あの時の利用者、今回の「広告入りコピー用紙」のことを知ったらどう思うかな?
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コメント
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リンクありがとうございました.読んでくださって嬉しいです.
よく考えたら両面コピーで2枚分の代金を取るのっておかしいんじゃないかと,そんなことを思ってしまいました.片面ずつと違って,用紙は1枚しか使わないんだから…….コピー用紙は1枚0.5円というところでしょうか.裏面は9円くらいにまけてくれたらいいのに.
投稿: liblog | 2006.10.27 02:24
liblog様、はじめまして。
比較的最近ではありますがそちらを読ませていただくようになりました。コメントありがとうございます。
>片面ずつと違って,用紙は1枚しか使わない
はい、そのとおりです。厳密には片面2枚分よりコストは少ないのでおまけしたいところですが、料金規程は両面コピーを想定して作られてはいないのです。
コピー代には紙代、トナー代以外にもコピー機の電気代だの何だの色々なコストが含まれているため、きちんと計算しようとするとすればするほどややこしいので…。
投稿: MIZUKI | 2006.10.27 07:15