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2007.02.18

レファレンス・ツールの話(書き散らし)

 最近、図書館のレファレンスにおいてはやはり参照する資料の出版年代を意識しないと、という話題が出てましたが、タイムリーなことに『図書館雑誌』2007年2月号掲載の「れふぁれんす三題噺・136」に、「群読」という読書用語の詳細に関する調査依頼を受けた際、ずばりな回答がとあるレファレンス・ツールの最新版には記載されていたのに、調査時には旧版しか確認しなかったため回答に反映することができず、「新版に当たれ」という初歩的鉄則を忘れてはいけないと反省した、というエピソードが紹介されていました。
 もっとも、その旧版ツールの内容について照会した先は県立図書館だったそうで、それは新版を揃えていなかった県立にも責任の一端はあるんじゃないか、という気もしますが、そのことはともかく、レファレンス・ツールの出版年代とか版を意識するって大切なんだということを如実に示しているエピソードだと思いました。
 そう言えば筆者自身が今まで関わってきた図書館は科学技術系の資料がメインで、資料の年代を意識するのが当然な価値観で動いていたので、特に上の様なことを立ち止まって考えたことは無かった気がします。大体図書館を利用する先生方の方が、文献に改めて系統立てて解説されていないような情報を最新の内容まで含めてご存じだったりしましたし。もちろん先生方ばかりに頼るのではなく、自分の職場で行われているホットな研究については、かなりざっとではあるものの一応ウォッチはしていましたけれど。

 ところで、referenceの和訳の「参考調査」「参考事務」って、根拠も無く「利用者の参考になる調査」という意味もあるんじゃないかと思っていました。しかし、「書物蔵」の記事に元々reference bookの訳語が「参考図書」あるいは「参考書」で、その流れで「参考事務」という言葉が生まれたんではないか、というお話が載っていましたので、今更おお!そうだったのか!と手を叩いています。当時の発想で行くと、利用者主体じゃなくて、図書館の人間が参考図書(参考書)を使って執り行う事務っていうことだから、その説が正しいのだと思います、きっと。

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