別室閲覧資料
本日午後は休暇でしたが、職場関係で足を突っ込んでいるお仕事のため上京しておりました。
お仕事の開始までに少しだけ時間があったので、地下鉄で少し足を伸ばして国立国会図書館(NDL)に立ち寄ることにしました。利用目的は、世にも下らない、と思われても仕方のないものでしたのでここでは割愛します。
実はNDL東京館を来館利用したのは大学卒業以来十数年ぶりでした。陸の孤島関西文化学研都市に所在する関西館なら、数年前研修で訪れましたけれど。
登録利用者になっていれば当日用の入館利用カードが即時発行されるようになっているのは、流石に存じておりましたが、しばらく行かない間に閲覧請求は専用端末からオンラインでできるようになっているわ、複写申込票も閲覧中の資料について専用端末で作成してプリントアウトできるようになっているわと、随分利用しやすくなっていたので、おお!と今更感動しておりました。
そこで、とある資料(製本雑誌)を閲覧請求したわけです。2冊資料請求したのですが、うち1冊の到着がちょっと遅めだなあ、と思っていた所、資料受渡カウンターの担当の方から、
「この資料は以前にページ切り取りがありましたので、別室での閲覧になります。複写を希望される場合は即日複写受取はできません。後日受取か、後日郵送の扱いとなります」
という説明を受け、カウンターの裏側にある別室に案内されました。
別室には確か閲覧テーブルが1台、椅子が6脚程あったかと思います。あと、専用カウンターがありました。表の資料受渡カウンターは立ちタイプでしたが、別室カウンターは座りタイプでした、何故か。別室専用に複写申込票作成端末も用意されていて、複写希望時もこの部屋を出ることなく用事が済むような仕組みになっておりました。
いや、別に貴重書を閲覧しているわけではないのに、必要以上にどきどきしてしまいました。ついでに、普通の閲覧では入れない部屋に入れた!とひっそりと喜んでみたりして。
ちなみに切り取られた部分に何があったのかを目次で確認した所、某男優さんの海外ロケセクシーショット、と記載されていました(^_^;)。自分では頼まれても要らん部類の記事でしたが、まあ、ある層にはそれなりに需要があったんだろうな、と納得できますし、自分が別室に通されてまで見たかった記事も、別の層から見れば……というのがあるので需要の存在については否定しませんが、とりわけ図書館屋としては許せない悪行に他なりません。何せ下手人のせいで、後世の人間がその切り取られた記事に出会う機会は永久に失われてしまったわけですから。例えそれがセクシーショット(笑)であったとしても。特にその手の読み捨てられ系雑誌をきちんと永年保存している図書館が、NDLと大宅壮一文庫位しかないと考えると、余計に腹立たしく、かつ嘆息するというものです。
今回NDLに久々に出向いて思ったのは、ここはやはりたっぷり時間をかけて探検したい、ということでした。今回の滞在時間は正味1時間強、製本雑誌2冊の閲覧、複写がぎりぎり可能でしたが、他の参考図書を調べたりする時間はほとんどありませんでしたので。次回があるとすればもっと時間に余裕のある時に、半日位じっくり滞在して調べ物をしてみたいと思います。
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» 別室閲覧資料・後日談 [日々記―へっぽこライブラリアンの日常―]
本日夕方、東京在住の友人と待ち合わせて観劇に出向きました。観劇終了後、彼女と夕 [続きを読む]
こんにちわ。検索できました。
NDLの図書別室、以前は「成年図書が置いてある部屋」と思っていましたが、「切り取り」などの被害を受けた資料も
そういった扱いでの、閲覧になるとは知りませんでした。
館員の監視化?の閲覧は、プレッシャーがかかりますよね、これも未来への責任なのでしょうがありませんけど。
最近では講堂の利用しかありませんが、また利用してみたいところです。
投稿: みつ | 2013.03.16 08:47
みつ様、コメントありがとうございます。
もう5年近く前の話ではありますが、今思い起こしても、もしあの時、自分の見たい記事が切り取られていたら地団駄踏んでいたに違いないので、まあ、別室閲覧はやむを得ないだろう、と思います。
自分はこんな事があるのか!と驚きつつも、貴重な体験ができて何と僥倖、とひっそり喜んでいましたが、「切り取り」以外の理由で別室閲覧対象になっている資料だったら、緊張増し増しになりそうですね。
結局この記事の後、登録利用者カードを更新しないまま期限切れになってしまった事もあり、国立国会図書館(NDL)に入館する機会には恵まれていません。5年近く経ってNDLの使い方もまた変わってきていると思うので、そのうち再訪してみたい所です。
投稿: MIZUKI | 2013.03.17 21:01